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 頭蓋骨は「ずがいこつ」と読むが、医学では「とうがいこつ」共読ませて居る。昔は髑髏(サレコウベ=曝れ頭の意)と言って、風雨に晒され(野晒)て白けた頭骨の事を指した。そして、「しゃれこうべ」、「しゃりこうべ」、「どくろ」共言った。又、「舎利骨」と言えば、頭蓋骨の事。舎利と言えば、遺骨の事で、普通は聖者、特に、仏陀の遺骨を言う。
 科学警察研究所では、死体の頭蓋骨から、生前の顔を復元する「復顔」技術が進んで居る。そして、何処の何某かも解ら無い、死体を手にしても髑髏1つさえ有れば身元を割り出せる場合が有ると言う事で有る。勿論、其の研究に携わる人達は髑髏を見ると美人かどうか見当が着くそうで有る。
 日本人の頭蓋骨の形は古来絶え間無く変化して居ると言う。丸顔から細長へ。そして、頭蓋を上から見た場合、前後方向の長い長頭型が有ったり、其れが比較的短い短頭型の時代が有ったりした。此は恐らく、気候や食物との関連が深いと思うが、日本人は時代に因って前後に長い創造型人種に成ったり、横幅の広い記憶型人種に成ったりして居たのかも知れ無い。
 生まれたばかりの赤ん坊の頭には、俗に「踊り」と言って脈動して居る部分が在る。医学的には此を「泉門」と言う。英語では、フォンタネルと言って、万年筆のフォンティンペンと同じ根源の「泉」から来て居る。泉門は新生児から乳幼児に掛けて見られ、頭蓋に大小6個在る。最も著明な2つを大泉門、小泉門と言う。
 頭蓋骨とは、人間では23個の骨が縫合関節や手足に有る関節と同じ関節で以て組み合わされて出来た頭の骨の総称で有って、脳を入れる堅い容器に他成ら無い。泉門とは頭蓋冠を構成し、御互いに隣り合って居る骨の化骨が不完全で縫合が完成されて居無い時、其の各骨の隅に出来た特に柔らかい部分を言う。頭蓋骨の縫合が未完成で有ると、赤ん坊が生まれ落ちる時骨が御互いに重成り合い、頭が多少細長く成る事が出来るので、狭い産道を通り抜けるのに都合が良いので有る。又、頭蓋骨が未完成で有る為、成長するに連れて脳も大きく成る事が出来るので有る。其の化骨や縫合は、身体が成長するに連れて完成されて行く。小泉門は生後3ヶ月、大泉門だと18ヶ月位で閉じる。そして、各骨は5〜6ヶ月頃から繊維性の癒合が始まり、骨性の癒合が始まるのは10歳頃からで有る。所が、其の癒合が早い時期に行われ、縫合が完成されて仕舞うと、最早頭は大きく成ら無い。そうすると、中に入って居る脳も其れに連れて発育出来無く成る。
 脳の重さは、生後6ヶ月で85%、1年で135%増加し、頭囲は1年間に50%大きく成る物で有るが、もし、早期に頭蓋骨が癒合して仕舞えば、泉門の閉鎖も早く、頭蓋骨に変性が起き、脳の発育が障害される。こう成ると、知能の発達も遅れ、色々な脳の機能に重大な障害が現れ、痙攣だとか麻痺と言った症状も出て来る。勿論頭も大きく成ら無い。此を狭頭症と言う。狭頭症に似た物に小頭症と言うのが有る。小頭症は元々脳が小さくて、其れに連れて頭蓋骨の発育も悪い物で有るが、何れにしても知能指数は低い。
 狭頭症や小頭症とは反対に、頭蓋骨が病的に大きく成る巨頭蓋症と言う物も有る。此の病気は主に、先天性水頭症と言って、赤ん坊の時脳脊髄液の出口が詰まるとか、其の分泌が過剰の場合に見られる。患者の頭は大きく、脳室が大きいが、脳の実質は薄く頭蓋骨も薄い。従って、頭が大きく共、特別に賢くは無い。又、巨頭蓋症は巨脳症と言う病気でも成る。
 頭蓋骨は23個の骨から出来て居るが、其の主な物は、前頭骨、後頂骨、後頭骨、蝶形骨、鼻骨、涙骨、頬骨(観骨)、篩骨、上顎骨、下顎骨等で有る。此等は殆ど縫合関節と言って、骨と骨とが、ジグザグにミシンで縫った様に、又、指と指とを組み合わせた様に結合して居て、少々の事では外れ無い。従って、頭蓋骨を叩き壊す事無く、縫合を上手く開離させるのは可成り難しい。然し、非常に上手い方法は有る。其れは、頭蓋内に大豆を満杯に埋め込んで、水に浸し、芽が出る時の膨らむ力を利用すれば良いので有る。
 頭蓋の前面には左右に眼窩と言う窪みと、鼻孔が有る。そして、底面には、後頭孔と言う大きな孔が開いて居る。勿論眼窩は眼球が入る所で有り、後頭孔は脊髄が入る孔で有る。更に、頭蓋底には、多数の神経や血管が出入りする孔も有り、又、其れ等が通る為の凹みや裂け目等も有る。兎に角非常に凹凸が激しく岩場の様で有り、骨の中でも頭蓋底程複雑な所は他に無い。従って、此処ばかりは印刷技術が向上した現代と言えども、図だけの学習では理解し難い。其の昔、熱心な医学生達が責めて髑髏だけでも実際に手に取って調べたいと言う欲望に駆られて墓場を彷徨いたのも無理からぬ様な気もする。
 身体を正中線で左右に分けて頭蓋を観察すると、身体に愁訴が有る側の、鼻と耳の穴の直径は大きく成り、顎関節は開き、目の直径は大きく成り、口唇、耳介は尾側に下がる。要するに、身体の左右に愁訴が有ると其の部位が腫れ、頭蓋を尾側に引っ張ると言う現象を起こすと考えられる。
 下顎は、顎関節の間隔が大きい側から狭い側に向かって回旋し、間隔が大きい側は腹側尾側方向、狭い側は背側頭側方向に回旋して居る。
 頭蓋の変位を診て、身体の歪みを診ると言う此の診断は、一つの指針に成ると思われる。当然此の頭蓋を調整すれば、身体の歪みも消滅する事に成る。
 以上の事を踏まえて、例えば右下顎が変位して居る(間隔が空いて居る)とする。此は、身体の右側に患部が有ると言う事で有る。口を最高に開けた状態で下顎を右腹側から左の顎関節方向に、手首を惰性で振る様に合谷の当たりで数度叩き顎関節の間隔を確認する。未だ歯当たりや顎関節の間隔が異常ならば、再度、口を最高に開けた状態で下顎を右腹側から左の顎関節方向に、手首を惰性で振る様に合谷の当たりで数度叩き顎関節の間隔を確認する。口を最高に開けた状態で顎関節を左右から同時に内側に手掌で瞬間に押圧する。次に口を締めて噛み締めた状態で顎関節を左右から同時に内側に手掌で瞬間に押圧する。最後に左右の乳様突起を鋭角的に3回ずつ殴打する。
 又、聖士會館では、脳の異常(精神異常)を診る時に頭蓋骨波動を取ります。
 標準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12〜14回 / 分
 落ち付かない人・躁傾向の強い ・・・・・・・・・17〜18回 / 分
 鈍重で鬱傾向の人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10回以下 / 分

 頭蓋骨調整と頭蓋骨波動測定は専門知識と専門技術が必要です。

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1.百会を中心に歪みを検査

1.百会を中心に歪みを検査

1.百会を中心に歪みを検査

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2.歪みを正す為に手刀で殴打

2.歪みを正す為に手刀で殴打

3.顎調整

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3.顎調整(右)

4.顎調整(右)

5.顎調整

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6.顎調整

7.顎調整

8.頭蓋骨調整